(ブルームバーグ):27日の債券相場は下落が予想される。前日の米国債市場では相次ぐ入札を控えて利回りが上昇し、円債先物は夜間取引で売られた。一方、この日実施される超長期債を対象とした流動性供給入札は無難に通過するとの見方が出ている。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、海外市場の流れを受けて相場は軟調に始まった後、もみ合うと予想。金利上昇がなかなか進まないシナリオが意識される中、「自民党総裁選までは日本銀行からタカ派的な情報発信が行われる可能性も低く、方向感に欠ける展開が続く」とみる。

流動性供給入札については「前日の超長期債に調整売りが出ており、イールドカーブ上で若干割安さもあるため、無難に通過するのではないか」との見方を示した。

同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.87~0.90%(26日は0.88%で終了)、先物中心限月9月物は144円60銭~144円90銭(同144円81銭)。

先物夜間取引で9月物は26日の日中取引終値比11銭安の144円70銭で終えた。

流動性供給入札

  • 対象は残存期間15.5年超39年未満
    • 発行予定額は4000億円程度
  • 備考:流動性供給の過去の入札結果(表)

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