人口減少により将来的に自治体職員の減少が見込まれる中、秋田県はデジタル技術を駆使して新たな価値を創造するデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めている。県民の利便性向上や行政事務の効率化につなげたい考えだ。
こうした中、19日、自治体の職員にDXの事例などに理解を深めてもらおうという展示会が開かれた。
県庁で開かれた展示会には、国の内外に本社があるICT企業などの10のブースが並び、担当者が県内自治体の職員にDXの導入事例などを熱心に説明した。
田口慧一記者:
「会場にはDXに関するブースが数多く並んでいるが、ひときわ多くの人が注目しているブースでは、生成AIのデモンストレーションが行われている」
日本マイクロソフトがアピールしていたのは、人工知能(AI)の最先端の技術で、会議の議事録の作成はもちろん、要旨を文章や表などにまとめる。
日本マイクロソフトの担当者:
「会議中に出てきたタスクと担当者を『表形式にまとめてください』とお願いしている」
県の職員:
「議事録作成のために、その会議の音声をもう一度聞き直すぐらいの感覚でやっているので、業務量が2分の1になるのかなと期待している。空いた時間でさらに別のアイデアを出して、他の事業や施策に結び付けていけるのではないか」
また、横手市のデジタル・ウント・メアが開発した施設利用の予約システムでは、一般の利用者がいつでもインターネットを通じて申し込める。
デジタル・ウント・メア 岩根えり子社長:
「自治体の職員には『ITを知らないから私じゃできない』という考え方はやめてほしい。自分でもっとよりよくできるのではないかなという想像力を生かしてほしい。情報共有してもらえれば、もっと自分たちが住んでいるところをITでよくできるという提案ができると思う」
県は、DXの推進で“職員の生産性”と“県民の利便性”の向上、双方を目指すとしている。
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