(ブルームバーグ):アジアの投資家の間で公益事業株の人気が予想外に高まっており、今年の公益株の際立った上昇が今後も続くとの見方が強まっている。
2年間マイナスが続いた後に復活した公益株を後押ししているのは各国の政策支援と、世界の多くの地域で電力需要を劇的に押し上げている人工知能(AI)を巡る熱狂だ。世界的な景気減速や地政学的な緊張の高まりを巡る懸念が広がる中、高配当でディフェンシブ銘柄であることも追い風になっている。
MSCIアジア太平洋公益株指数は今年に入って約14%上昇と、2006年以来最高の年間上昇率となる勢いだ。これは、MSCIアジア太平洋指数の11のサブ指標でテクノロジーに次いで2位。
アバディーンのアジア株担当シニア投資ディレクター、デービッド・スミス氏は「一歩下がって、このセクターの長期成長を促す、幅広い要因を考察することが重要だ」と指摘。「近年、電力需要の伸びとエネルギー転換の需要が相まって、送電網と発電所、そして送電網を制御するソフトウエアへの大規模で広範囲な投資が必要だと認識されるようになった」と説明した。
原題:Asia’s Utility Stocks Have Never Had It So Good in Two Decades(抜粋)
--取材協力:Chiranjivi Chakraborty.
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