舞台は大阪府高槻市。「掘り下げる」という斬新なリノベーションで、アップデートした家を紹介する。
住人(アルジ)は幼児の姉弟が2人いる4人家族。昨年、妻の祖父母から譲り受けた築53年の家をリノベーションした。家は両隣を住宅に挟まれ、間口が狭く、細長い通路の奥という、いわゆる旗竿地に建っていた。しかも2メートルの高低差があり、玄関までは階段が13段も。だが現在は6段と半分ほどになっている。長い階段を短くするためにしたのが、玄関下を1メートル20センチ掘り下げること。結果、屋根の高さはほぼ変わりないものの、玄関が下に伸びて、階段の段数を減らすことができた。
結婚後、大阪府内の賃貸マンションで暮らしていた夫妻。第2子誕生を機に家を建てようと決意したタイミングで、3年近く空き家になっていた妻の祖父母の家を譲り受けることになった。だが部屋が細かく区切られた古い家の中は暗く、玄関まで伸びるきつく長い階段もあった。そこで当初は建て替えを考えていたが、コストの問題があり、結局リノベーションすることに。そして「掘り下げる」という大胆な方法を採用すると、思わぬ効果が生まれたのだった。
メインスペースは天井高4.9メートル、広さは約28帖もあるリビングダイニングキッチン。元々、田の字型の4つの部屋に区切られた純和風の間取りだったものをぶち抜いて、大きなワンルームに。さらにこのスペースの床も45センチ掘り下げた。
そんなLDKで目を引くのが、メインフロアを占拠する巨大なダイニングテーブル。コンクリート製のつくりつけで、横幅4メートル、奥行き2.8メートル、大きさはおよそ6帖もある。実はこのテーブルは、家の中を掘り下げたときに出てきた基礎の部分にあたり、残さなければいけない部分だった。加えて、基礎の上にも構造上、絶対に外すことができない3本の柱があった。そこで思い切って基礎を利用し、巨大ダイニングテーブルを作ったのだった。
ダイニングテーブルは6帖の床としても使えるため、家のルールでは食事中以外は自由に乗ってOKとしているそう。冷たくて気持ちがいいので、子どもが寝ることもあるとか。
巨大ダイニングテーブルの奥は、妻の念願だった4メートルもある長いキッチン。隣にあるダイニングテーブルは下ごしらえや盛り付けなどをする作業台としても大活躍している。
またキッチンの奥へ進むと水回りがあり、洗濯物は洗い終わったらすぐに横の浴室で乾燥。乾いたら洗面台で畳んで、そのすぐ横にあるウォークインクローゼットに片付けられる。実はキッチンから一直線の“家事楽動線”になっている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。