能登の名産で、船の上で凍結したいかを加工して販売していた、石川県いか釣生産直販協同組合が、8月1日に破産開始決定を受けていた事が分かりました。負債総額9016万円と見られます。
8月1日に金沢地裁から破産開始決定を受けたのは、能登町宇出津の石川県いか釣生産直販協同組合です。
東京商工リサーチによりますと、石川県いか釣生産直販協同組合は、1982年1月に創業。1992年6月に協同組合に法人改組し、能登産船凍いかを加工し全国に販売する「能登のいか屋」として42年あまり活動してきました。
船凍いかは「船上凍結いか」のことで、釣り上げたいかをその場で急速冷凍することによって鮮度を保つ方法です。そのような船凍いかを石川県漁連より調達したあと、加工することで、「いかの開き」や「塩辛」などといった商品に加工し、カタログ通販会社経由や自社のネット通販サイトなどを通じて受注基盤を形成してきました。
2002年3月期には、過去最高となる売上高1億9000万円を計上しましたが、近年はいかの不漁に伴い、船凍いかの仕入れ価格の高騰で販売単価への転嫁が追い付かないなど、2018年3月期は売上高は1億円を割り込んでいました。
その後も右肩下がりの業績の中、2024年1月の能登半島地震による津波や断水などの影響で休業を余儀なくされ、事業継続が困難となり5月2日に事業を停止、今回の破産開始決定に至りました。
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