(ブルームバーグ):ソーシャルメディア、X(旧ツイッター)でのトランプ前米大統領と米実業家イーロン・マスク氏の対談は、トランプ氏のソーシャル・メディア運営企業にとっては新たな逆風となった。

トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの株価は7月15日以降に40%下落。時価総額30億ドル(約4400億円)を失った。トランプ氏による競合Xへの復帰で苦境がさらに深まりそうだ。

同社はトランプ氏が2021年にツイッター(当時)から追放されたことを受けて、競合相手として設立された。だが、トランプ氏が自身のソーシャル・メディア「トゥルース・ソーシャル」ではなく、Xで対談したことは、トランプ・メディアが抱える問題を浮き彫りにする。

トランプ・メディア株の買いの根拠となっていたのは、トランプ氏が11月の米大統領選で返り咲きを果たした場合、トゥルース・ソーシャルを使ってホワイトハウスから情報を発信するとの見立てだった。だが、調査会社アップトピアがまとめたデータによると、1日当たりのアクティブユーザー数は伸び悩んでおり、過去1年間に世界で100万人を突破したことはない。

オンライン予想サイトのプレディクトイットの動向からは、トランプ氏が勝利するとの見方が低下するのと歩調をあわせて、トランプ・メディアの株価も下落している。株価の動きがトランプ氏の勝算を占う上で正確な指標となるかについては議論の余地があるが、株価はトランプ氏の当選見通しとやや一致しているもようだ。

原題:Trump Media Sheds $3 Billion in Value as X Return Adds to Issues(抜粋)

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