(ブルームバーグ):金融の魔術師たちは、デリバティブ(派生商品)ブームに乗ろうと、これまでで最も頭がクラクラするような難解な商品を考案した。CBOEグローバル・マーケッツが近く提供する、指数を対象とするオプション価格を使って算出する別の指数の先物をベースにしたオプションだ。

CBOEが計画しているのは、「恐怖指数」として知られるボラティリティー指数(VIX)の先物のオプションの発行。VIXはS&P500種株価指数に連動するオプション価格を使って算出される指数。

規制当局の審査を経て10月14日に上場する予定のこの商品は、デリバティブ取引高が全般に記録的な増加を見せる中、CBOEが次々と発表する商品の最新のものだ。

業界のプロの多くでさえ、この商品を複雑なものだと考えるだろうが、CBOEは合理的な活用事例だと考えている。現状では、VIXのオプションは現金決済され、証券口座で取引される。これは、運用上の義務や規制の制約を受ける特定の投資家には踏み込めない領域だ。

これに対し、先物対象のオプションは現物決済で、先物口座で取引できる。

CBOEは発表文で、「先物に基づくオプションの上場により、米商品先物取引委員会(CFTC)の規制対象となり、投資家はVIXオプション商品にアクセスできるようになる」と説明。「CBOEの人気商品であるVIX先物とオプション機能を組み合わせることで、この商品は市場の動きを効率的にヘッジし、ボラティリティーに対する独自のエクスポージャーを構築する新たな方法を市場参加者に提供する」とした。

原題:Wall Street Engineers Invent a New Head-Spinning Options Trade(抜粋)

--取材協力:Katherine Doherty.

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