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 バンドブームを支えた日本の老舗ギターメーカー「フェルナンデス」が、経営不振から事業停止を発表しました。有名アーティストをはじめ、愛用者から惜しむ声が相次いでいます。

■安い価格設定で性能良し 「ZO-3」一世風靡

フェルナンデス、破産申請の準備に入る この記事の写真 布袋寅泰さんのXから
「先日フェルナンデスの事を知り、とても寂しく残念に思います」

 布袋寅泰さんなど有名アーティストにもファンが多い日本のギターメーカー「フェルナンデス」。創業から半世紀以上が経つ老舗メーカーです。

 しかし、今月「破産申請の準備に入った」と発表し、衝撃が広がっています。

 フェルナンデスは海外のギターブランドに比べて安い価格設定で性能も良く、中高生やギター初心者を中心に親しまれてきました。

一世風靡の「ZO-3」 中古楽器店の客(60代)
「一番最初に高校生の時に買ったかな。フェルナンデスは人気でしたよ。最初に買ったエレキギターだったので、やっぱ寂しい」

 中でも、一世を風靡(ふうび)したのが「ZO-3」です。

MILLIMETERS MUSIC 力武誠さん
「このゾウの形をしているというところが一つある。アンプがここに内蔵されていて、スイッチ入れれば音が出せるという気軽さで、バーベキューとかに持って行って弾けるぐらいの気楽さがあったのが、このギターのヒットの要因と思う」

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■布袋さんが送ったメッセージは…

■布袋さんが送ったメッセージは…

なぜ苦境に

 なぜ苦境に追い込まれてしまったのでしょうか?専門家は、理由の一つとして「音楽シーンの変化」を指摘します。

「ヤング・ギター」ライター
尾谷幸憲氏
「2000年代に青春を過ごした人は、ギターよりもDJとかに憧れたかなと。ギターを使うロックよりもダンスミュージックに世間の音楽シーンが流れていったことが、まず背景の一つ」 ウクライナ侵攻や円安による影響

 さらに、ロシアのウクライナ侵攻や円安を背景とした木材や電子部品の高騰が追い打ちをかけたといいます。

尾谷氏
「かつて5万円〜6万円で売ってたものって、同じクオリティーで作ろうとしたら、(今は)15万円、いや20万円ぐらいかかる。そうなると、以前フェルナンデスがやってた『安く良いものを作って、それを薄利多売で売りさばく』というビジネスが徐々に成り立ってこなくなってきているのではないか」 布袋寅泰さん

 苦境に追い込まれた日の丸ギター「フェルナンデス」。布袋さんはこうメッセージを送っています。

布袋さんのXから
「フェルナンデスとの出会いからもうすぐ50年。時代が変わろうとも、ギターの魅力は普遍的で色褪せることはないと僕たちは信じます」

(「グッド!モーニング」2024年7月25日放送分より)

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