リニア新幹線の工事をめぐり、静岡県の鈴木康友 知事と大井川流域市町のトップが初めての意見交換会を開きました。鈴木知事の対応を評価する一方、「あまりにスピード感がある」といった声もあがりました。

7月23日に開かれた静岡県と流域10市町との意見交換会。鈴木知事の就任後、初めての開催です。

鈴木康友 知事:
JR東海に対しては真摯に緊張感を持って対応していただけるように求めていきたいと思っております

意見交換会は山梨県やJR東海と交わした三者合意など、リニアをめぐる最近の県の動きについて報告されたあと非公開で行われました。

約1時間半に及んだ会合で流域市町からは率直に話を聞いてもらったと評価の声が上がった一方、鈴木知事が進める「スピード感」に不安の声もあがり、より丁寧で頻繁な報告を求めたということです。

島田市・染谷絹代 市長:
あまりにスピード感があって流域市町はついていけない。あまりに急激な変化をどう理解したらいいのか(市民も)わからないところがある。丁寧な説明をお願いした

焼津市・中野弘道 市長:
三者合意も含めてスピード感はあるが、我々に情報が少ないのではないか。流域市町の協議会があるので、立て直して相互に報告や相談をしてもらいたい

さらに、工事による水資源への影響が出た場合の補償を将来にわたってJRに求めるべきとの意見も相次ぎ、鈴木知事はJRの責任について国の関わりを含めて文書で残すと応じました。

鈴木康友 知事:
国の関与も必要だし、JR東海もどんどん社長も代わるし我々も代わる。ただし、リニアはずっと続いているわけだから、そこは文書を含めて担保していく。国の関わりは重要。もっと丁寧に情報提供したり情報交換する機会を作る必要があると思った

新たな関係構築が始まった県と流域市町ですが、今後より緊密な連携を目指す方針です。

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