7月24日は『土用の丑の日』です。
暑さを乗り切るために うなぎを食べるという人も多いのではないでしょうか。
■うなぎ価格は20年で約3倍 漁獲量減少に円安の影響も
うなぎの価格が高騰しています。
かば焼100グラムの価格です。
2001年には536円でしたが、2023年は1457円。約20年で2.7倍になっています。
なぜ価格が高騰しているのでしょうか。
まず、うなぎの稚魚がとれなくなっています。
1963年をピークに、今年はピーク時の約33分の1です。
さらに、円安で輸入うなぎの価格も上がっています。
60歳以上は、1468円
35歳〜59歳は、263円
34歳以下は、75円
若い世代ほど、うなぎを食べていません。 うなぎかば焼きの年間支出額
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■うなぎ新常識 「平ら」と「肉厚」おいしい方は?かば焼きを水洗い?■うなぎ新常識 「平ら」と「肉厚」おいしい方は?かば焼きを水洗い?
スーパーのうなぎをよりおいしく食べる方法です。
平らなうなぎと肉厚なうなぎ、どちらのうなぎがおいしいでしょうか?
正解は平らな方です。
側面が平らになっているうなぎのほうが、やわらかくておいしいということです。
なぜ平らなうなぎの方が、おいしいのでしょうか。
うなぎ評論家の高城久さんによると、「身が硬いうなぎは、焼くと皮が縮み、側面からみると、体の真ん中が盛り上がって見える。逆に平らなうなぎは身がやわらかい証拠」ということです。 “平らなうなぎ”おいしい理由
うなぎがおいしくなる、焼く前のひと手間は、なんでしょうか?
正解は、元々ついているたれを洗い流し、キッチンペーパーで水気をとって、付属のたれをハケで塗りなおす、です。
うなぎがおいしくなるひと手間は?うなぎの焼き方です。
くしゃくしゃにしたアルミホイルを広げ、オーブントースターで焼きます。
うなぎの焼き方関東風で食べるには、ふっくらした食感が特徴なので、霧吹きで水をかけてオーブントースターで3分焼きます。
うなぎ 関東風の食べ方関西風で食べるには、外側がパリッとした食感が特徴なので、オーブントースターで5分焼きます。
表面に細かい気泡が出てくるのが、焼き上がりの目安です。
山椒はどこにかけるとおいしいでしょうか?
ごはんとうなぎの間に山椒をかけて、20秒蒸らすのがおすすめです。
山椒を間に挟むことで、ごはんにも山椒の香りがなじみ、よりおいしくなるということです。
うなぎに合う調味料、高城さんのおすすめは、わさびです。
高城さんです。「わさびのさわやかな風味と辛みが、うなぎのうまみを引き立てる」 うなぎに合う調味料は?
うな丼のごはんが余ったという時は、うなだれごはんに生卵をかけて、最強のたまごかけごはんにするのがおすすめです。
うな丼余りごはんで最強TKG次のページは
■店選びのポイントは? 老舗の半額 格安チェーン店も急成長■店選びのポイントは? 老舗の半額 格安チェーン店も急成長
うなぎ 店選びのポイントお店でうなぎを食べるときのポイントについてみていきます。
うなぎが一番おいしい季節はいつなのでしょうか。
天然うなぎのおいしい季節は、産卵前の秋から初冬です。この時期が脂のりがよく、食感もやわらかいということです。
ただ、今、日本のうなぎの99%以上は養殖です。 養殖のうなぎは、温度管理されているので、季節に関係なく、いつでも出荷できます。
なので、今は1年中、おいしいうなぎが食べられるということです。
うなぎ店の『松竹梅』の違いはなんでしょうか?
正解は、うなぎのかば焼きの量の違いです。
うなぎ評論家の高城さんによると、「ほとんどのお店で、『松竹梅』でうなぎの質に差はない」ということです。 うなぎ「松竹梅」の違い
うなぎを味わい尽くすには、うなぎの串焼きがおすすめです。
すべての部位を楽しめるということです。
うなぎ店での『粋な注文の仕方』です。
最初に『うざく(酢の物)』や『うまき』を注文し、シメに『うな重』を頼みます。
うなぎ店“粋な注文”の仕方高城さんの店選びのポイントです。
ライブキッチンのお店がおすすめです。
高城さんによると、「『串打ち三年、捌き八年、焼き一生』というように、職人の技は嘘をつかない。職人とライブキッチンで会話すれば、うなぎの知識が深まり、見て感動、食べて口福!」ということです。 店選びのポイント
格安チェーン店が急成長しています。
「鰻の成瀬」というお店は、老舗うなぎ店のほぼ半額で、うな重が食べられ、2年足らずで220店舗に拡大しています。
こちらの『うな重 梅』は1600円です。
なぜ安いのでしょうか?
ボタン1つでうなぎをおいしく焼ける機械を導入していて、職人なし、アルバイトだけでも、店舗を運営できるからということです。
うなぎチェーン店 安さの秘密 高城さんです。「若い人たちがリーズナブルなうなぎを食べて、職人が作ったうなぎも食べてみたいと思えるきっかけになれば良い」 うなぎ評論家 高城久氏
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■進化する養殖うなぎ よりおいしく低価格が実現■進化する養殖うなぎ よりおいしく低価格が実現
うなぎのオスとメスの違いです。
オスは大きくなると身や皮が硬くなります。
メスは、短期間で大きく成長し、身がやわらかいので、よりおいしいとされています。
養殖技術の進化です。
うなぎの稚魚は雌雄同体で、成長するとオスかメスになりますが、養殖うなぎの場合、9割以上がオスになります。
新技術では、稚魚の段階で餌(えさ)に大豆イソフラボンを混ぜることで、9割以上をメスにすることに成功しました。
さらなる低価格化への道は、完全養殖です。
卵を人工的に孵化(ふか)させて、稚魚に育て成魚にして、卵を産ませ、孵化させるというサイクルです。
これで、天然の稚魚に頼らずうなぎを生産できます。
2010年に世界で初めて成功し、開発が進んでいます。
課題もありました。
人工稚魚の生産コストが1匹4万円以上もしていました。
ただ、これも新技術によって、1匹1800円になりました。
低価格化が実現できたのには、2つの新技術があります。
まず、選抜育種。
うなぎは稚魚になるまでの死亡リスクが高いので、成長が早いうなぎを選抜して生存率を上げました。
もう1つは、コスト面。
●水槽の大型化や形状の見直し
●自動餌やり装置の機能見直し
によって、コストを削減しました。
今後の目標について、
水産研究・教育機構の担当者は、「生産コストは1匹1800円まで下がったが、天然稚魚の取引価格は500〜600円。まだ差があるので、まず1000円以下になることを目指している」と話しています。 養殖うなぎ 今後の目標
(「羽鳥慎一モーニングショー」2024年7月19日放送分より)
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