宮崎県内では早期米の収穫が始まりました。農家が収穫した米のJAでの買取価格を見てみると、JAはまゆう地区本部では去年より4割、JAみやざき西都地区本部では去年より5割高く買い取られています。生産者はどう受け止めているのか、宮崎県日南市で聞いてきました。

早期水稲の産地、宮崎県日南市では、19日も真夏のような暑さの中、収穫作業が行われています。およそ30年にわたって稲作をしている農家の松浦和弘さん。知人の田んぼおよそ30アールで収穫を手伝っていました。

(松浦和弘さん)
「出来は悪くないと思うんですけど、量的に少しは少ないかなという感じです。味とかは良いと思います。」

JAみやざきはまゆう地区本部の早期水稲買取価格は、去年と比べおよそ4割高くなっています。この価格に生産者は…

(松浦和弘さん)
「量が少ないからだと思うんですけど、今までがどっちかと言ったら赤字のような経営だったので、今の値段が高いかと言われても…生産者からすると今までが安かったのでやっと戻ってくれたかなというような感じです。」

他の農家からは「20年稲作をやっていてこんな値段は初めて」と喜ぶ声。一方で「全国的な収量次第で来年の価格は不透明なため、手放しで喜べる話ではない」という声も…

肥料代など生産コストが大きく「黒字になりっこない」という米作り。今年の早期水稲の取引はいつもと違う形となっています。

なぜ早期水稲の買取価格が高値となっているのか、関係者の話を総合すると、去年作られた米が収量が少なく全国的に品薄で、インバウンド需要というのが主な要因です。こうした中で、今年の早期水稲の購入を求め引き合いが強くなっているようです。

早期水稲が店頭に並ぶ時期や価格は未定ですが、生産者が喜べる価格と消費者が購入しやすい価格のバランスがうまく取れるといいですね。

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