大阪府などが50年かけて商品化した新たな品種のぶどうの販売が、19日から始まりました。

一体どんな特徴が?そして、なぜこんなに時間がかかったのでしょうか。

19日から、阪神梅田本店で販売が始まったのは、大阪府などが開発した種無しぶどう「虹の雫」です。

収穫時期や栽培方法などによって、色や香りが変化する珍しい品種です。

およそ50年前に農家などが「大阪オリジナルのぶどうを作ろう」という思いで開発を始めました。

開発には成功しましたが、当時、商品化は見送られました。

【環農水研 葡萄グループリーダー 古川真さん】「昔は、市場に出荷する場合は、画一的なものが好まれたんですけど。当時の市場には受け入れられにくいというのがありまして」

開発担当者はあきらめきれず、農家に苗を託したそうです。

【環農水研 葡萄グループリーダー 古川真さん】「将来的にみなさんに食べていただけるようなことも期待しまして、大阪府内の農家さんに託して、試験栽培のようなものも行っていまして。その後、農家さんからこの品種がすごく良いので、ぜひとも品種登録をという話がありました」

味が美味しく、カラフルな点も個性的と受け取れらることが増え、50年の時を経て商品化にこぎつけたのです。

19日、阪神百貨店の果物売り場には、色とりどりの「虹の雫」が並びました。

実際に試食した客は…

【購入客】「おいしかったです。甘くて。今まで私が食べたブドウの中で一番美味しかったかな」

「虹の雫」は、一房2700円からと少し高級ですが、売れ行きは好調だということです。

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