まもなく始まる夏休み。ここにきて海外旅行先のランキングに異変が起きています。予約者数は前年比でなんと、400%超え。エジプト人気の秘密を探りました。
■前年比400% エジプト人気の秘密
道路を走っていると目の前にピラミッドが見えてくる国・エジプト。実は今…。
航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん
「非常にお得に行くことができる。そういったところ含めて今、エジプトが(旅行先として)急上昇している状況にあります」
例えば大手旅行代理店が発表した夏休みの海外旅行動向では、エジプトは前年から予約者数が400%超えの人気ぶり。
一体なぜ、今エジプトが人気を集めているのでしょうか。
日本から直行便で約13時間。アフリカ大陸の北東に位置するエジプト。最も人気の観光地は、たくさんのピラミッドが集まるギザ。
年間では約1500万人が訪れるほどの観光大国・エジプトが今、狙い目だといいます。
航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん
「今、エジプトは日本から見ると数少ない円高で旅をすることができる国。エジプトの場合は、ほぼコロナ前と同じ状況(価格水準)で海外旅行に行くことができる」
■数少ない“円高の国”
ドルやユーロなどに対して円安が進む一方で、エジプトの通貨「エジプトポンド」に対しては円高が進んでいます。1エジプトポンドは約3円。2年前と比べると、2倍以上に円が高くなっていました。その影響で物価も安くなっています。
例えばマクドナルドのビッグマックの値段を比較してみると、日本は480円なのに対してエジプトでは400円という状況です。
ファラオやスフィンクスなど手作りの絨毯(じゅうたん)を販売している店。実際に日本人が増えているという実感があるそうです。
店主
「この夏は日本人観光客の人数は増えています。また、この冬にもエジプトを訪問する日本人観光客の数が60%を超える増加を見せることを期待しています」
■エジプト国民食にジャポニカ米
旅行で気になるのは食べ物が口に合うかどうかです。
でも、ご安心を。実はエジプトの国民食に日本の米が使われているのです。
日本で今、人気が高まっているエジプト。
客の前でパフォーマンスを見せるコックたち。日本との共通点はエジプトの食文化の中にありました。
エジプトを訪れていた日本人観光客。注文したのは「コシャリ」というエジプトの国民食です。スパゲティやマカロニ、米、そして豆を混ぜた具材の上にスパイシーソースを上から掛けてでき上がり。
日本から訪れた人
「おいしい」
このエジプトの国民食はコシャリに使われている米。実はこれ、日本の米を品種改良したジャポニカ米なのです。
外務省によりますと、エジプトでは約100年前に、人口の増大を図るために米の生産を強化。エジプトの気候に合い、生産性が高いとしてジャポニカ米が広く流通しているといいます。
日本から訪れた人
「ジャポニカ米なんだ。だから食べやすいのですね。おいしい」
話は戻りますが、このコシャリの値段は日本円で165円という安さ。
日本人観光客
「この後、ヨーロッパに行くが、エジプトはポンド安があるので、エジプトではぜいたくしてヨーロッパでは節約して旅費を使う」
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