(ブルームバーグ): 10日の債券相場は下落が予想されている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で利下げ時期について明言を避け、米長期金利が上昇した流れを引き継ぐ。日本銀行が10日まで開く債券市場参加者会合で買い入れ減額が大幅になるとの警戒感も引き続き重しとなる。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、債券相場は先物が夜間取引で下げた地合いを引き継ぎ、弱含みの展開とみる。前日の債券市場参加者会合でメガバンクが積極的な減額を主張したと報じられたことも「売り材料視されそうだ」と述べた。

  同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.065~1.08%(9日は1.07%で終了)、先物中心限月9月物は142円65銭~142円90銭(同142円90銭)。

  先物夜間取引で9月物は9日の日中取引終値比24銭安の142円66銭で終えた。

  日銀が9日に開催した債券市場参加者会合では、メガバンク3行と複数の証券会社が、日銀に国債買い入れの積極的な減額を求めた。複数の関係者への取材で分かった。日銀は具体的な減額計画を提示しなかった。10日は生命保険会社など機関投資家から意見を聞く。

日銀買い入れオペ  

・定例の国債買い入れオペの対象は残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下、25年超
・前回の買い入れ額はそれぞれ3750億円、4250億円、4250億円、750億円

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