総務省の家計調査で、4年連続1位だった福島県福島市の「納豆」消費額。それが2023年には9位に陥落…ネバーギブアップ!と「納豆のまち」をPRする福島市で、日本一奪還に向け、納豆ファンを増やすキャンペーンがスタートした。納豆愛を込めた新たな一手も。プロジェクトを進める担当者を直撃した。

<福島市民と納豆の関係>
福島市の1世帯あたりの納豆消費額は、2022年は6949円と2位の前橋市に500円以上の差をつけ4年連続の日本一だった。しかし2023年は、1位を盛岡市、福島市は9位と落ち込んだ。
この理由は分かっていないが、原材料費の高騰による値上がりや、外での飲酒代が増加したことなどが影響しているとも考えられている。
そもそも、なぜ福島市民は納豆好きなのか?福島市の担当者によると、納豆は寒い冬を乗り切るための重要なたんぱく源という点と、福島はコメがおいしいのでそうした関係もあるのではないかと指摘する。

<9位のままでは終われない>
きょうも朝食は納豆だったという、福島市にぎわい商業課・副主査の田代翔太郎さんに話を聞いた。田代さんは「再度、消費額1位を目指して、今年は納豆ウィーク、そして毎月10日は納豆の日のキャンペーンを行っていきたい」と語る。
福島市は、2025年3月までの毎月10日を「納豆の日」に。さらに、納豆をPRする専用サイトを作成し、アンケートなどに答えると抽選で特産品が当たるキャンペーンを展開している。

<納豆グルメで勝負!>
そして今回新たに作ったのが、納豆グルメマップ。和・洋・中と、福島市内で納豆を使った料理を提供する約20の店舗を掲載している。
福島市にぎわい商業課の田代さんは「大豆の生産や納豆の加工は盛んではないが、消費額が日本一、日本トップクラスだという点を生かして、面白おかしく観光のコンテンツの一つとなればいい」と話す。

<納豆コンテスト優勝のバーガー!?>
早速、納豆料理を求めて土湯温泉にある温泉施設「御とめ湯り」へ。こちらで食べられるのが、2024年2月に開催された納豆料理コンテストで優勝した「和さんど~発酵するシャモそぼろの納豆クリーム添え」。
使うのは、土湯温泉で作られている納豆。同じ発酵食品のヨーグルト、クリームチーズ、味噌、醤油と混ぜる。それを川俣シャモのそぼろの上にたっぷりとかけると、ここでしか味わえないライスバーガーの完成だ。
御とめ湯りの佐藤広明さんは「納豆が苦手な方にお召し上がりいただきやすい商品にしつつも、やっぱり納豆の風味自体は感じていただけるように。また、納豆に触れていただく機会を創出できるのかな」と話す。
福島市と飲食店などが連携して、納豆の新たな可能性も広げる今回のプロジェクト。納豆の消費額日本一へ挑戦が続く!

福島市の土湯温泉では、温泉の熱を利用して発酵させる納豆も作られていて、新たな特産品として売り出している。ちなみに…納豆の消費額、2024年1月から5月までの中間発表では、現在、福島市は1位!このまま一位を維持できるか注目だ。

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