(ブルームバーグ): フィンランドのストゥブ大統領は2日、ロシアの中国への依存について、中国政府が望めばウクライナでの戦争を終わらせることができるところまで来ているとの認識を示した。
ストゥブ大統領(56)はヘルシンキでインタビューに応じ、「ロシアは現在、中国にとても依存している。習近平国家主席からの電話一本で、この危機は解決するだろう」と述べた。
ストゥブ大統領の発言からは、ロシアの戦争遂行を支援していると受け止められている中国に対するウクライナ同盟国の不満の高まりがうかがえる。中国はロシアに兵器の技術や部品を提供し、ロシアによる貿易制裁回避を手助けしていると非難されている。
「もし習主席が『和平交渉を始める時だ』と言えば、ロシアはそうせざるを得ないだろう。他に選択肢はない」と同大統領は語った。
中国外務省に2日夜にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。
習主席はウクライナでの戦争において中国を中立国と位置付けたい考えで、中国政府は民間人への攻撃や核兵器使用の威嚇を巡りロシアを批判。一方で、中国は国際的制裁に原則的に反対しており、米国とその同盟国によるウクライナへの武器提供が戦争をあおっていると非難している。
ブルームバーグがまとめた統計によると、昨年のロシアの貿易総額に占める中国の割合は約28%と、2021年の19%から上昇。一方、欧州連合(EU)の割合は、21年の36%から17%に低下した。
習主席は、3日からの上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため訪れているカザフスタンでロシアのプーチン大統領と会談する見込み。
原題:China Can End War in Ukraine With One Phone Call, Finland Says(抜粋)
--取材協力:Max Ramsay、Rob Dawson、Ben Priechenfried.
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