食卓に欠かせない「豚肉」が高騰しています。卸売り価格が過去20年で最も高い緊急事態に、今年2度目の値上げに踏み切る店もあるようです。
チャーシュー部位変更を検討も、客は「そのままが…」
井上貴博キャスター:
豚肉の値上げについてです。豚肉の流通量減少の一因には、▼国産は、季節外れの暑さ、病気など、▼海外産は、異常気象によるエサ不足があるということです。
豚肉の価格について、スーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長は「数か月前から価格が値上がりしている。この時期としては過去一番で高い」としています。
ラーメン店も厳しい状況で、千葉・山武市の「らーめんコジマル 東金店」では、「らーめん醤油」を4月に50円、6月に50円値上げして1000円になっています。ラーメン業界では“1000円の壁”ともいわれますが、1000円にせざるを得ない状況だといいます。
材料費は、小麦だけでなく、チャーシューの豚肉は1kgあたり500円、スープの豚ガラは1kgあたり300円値上がりしています。
チャーシューに使う肉の部位を変更しようと検討しましたが、客からは「そのままがいい」という声が多く、部位や厚みを変更しないことにしたそうです。安い価格で“チャーシューなし”ラーメンを提供しようと検討を始めたということです。
愛知・名古屋市の「麺屋獅子丸」では「獅子丸ぱいたんらぁめん」を950円で提供しています。豚肉・肩ロースが1kgあたり約150~200円値上がりしているそうですが、店長は「“白湯ラーメン”は1000円の壁を超えないようにしている」としています。
従業員の時給を1100円から1200円に上げたため人件費や、のり、煮干しの価格も上がっているといいます。
さらに、現在は、新500円玉が使えない券売機で、新しい紙幣に対応する券売機に変えるため約200万円かかるということです。
ラーメンの麺づくり技術を活かして新規事業を始める店も
井上キャスター:
静岡・浜松市の「おえかき」では、10年前に比べて、チャーシューの豚肉が約4割高騰していて、人件費や材料費が経営を圧迫しているということです。
そこで、麺づくりの技術をパスタに転用して、家庭用生パスタを独自に開発しました。ラーメンのもちもち食感をパスタに活かし、“別ジャンル”を新たな収益の柱にすることで、ラーメンの質を保ちながら、急激な値上げを防ぐ狙いもあるようです。
ホラン千秋キャスター:
本当にさまざまな負担が大きくなっていますね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
値上げせざるを得ない要因がいくつもありますし、日本は長年デフレ経済ですから、値上げを許容するムードは作っていかなければいけないと思います。
ラーメンはよく食べますが、チャーシューなしは寂しいです。「少しでも食べたい」という気持ちはありますね。
ホランキャスター:
チャーシューが欲しい人はトッピングで頼むというラーメン店も増えていきそうですね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
ラーメン店を応援する気持ちで、値上げを許容していきたいです。ラーメンは家では作れないですから、リスペクトは持っていきたいですよね。
豚肉のお供に…梅雨入り遅めで、野菜は今がお買い得
井上キャスター:
野菜はお買い得だということです。5月と比べると、アキダイでは6月25日時点でキャベツは約380円から138円に、ダイコンは約200円から108円になっています。
秋葉社長によると、「(2024年は)梅雨入りが遅かったことで、日照時間が長く生育が良い。レタス、いんげんなどの豆類、とうもろこしなどもお買い得」だということです。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
旬のものは安くなりますし、上手く使って食事を楽しみたいです。
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<プロフィール>
松田丈志さん
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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