大阪・関西万博に子どもたちを無料で招待する事業を巡り、府内のすべての学校に訪問を希望するかの意向調査について意義を唱える大阪府交野市の山本景市長。
10日記者会見を開き、「あまりにも理不尽だし強権的。参加をするというまで永遠にメールを送り続けられる」と不満を訴えました。
■7割が訪問希望 2割が未定・検討中
大阪府は、万博に子供たちを無料で招待する事業をめぐり、府内のすべての学校に訪問を希望するかどうか、5月末までに回答を求めるアンケートを行いました。
およそ9割の学校から回答があり、全体のおよそ7割が訪問を希望、およそ2割が「未定・検討中」だったことが分かっています。
■「学校単位で行かなくてもよい」と交野市長
しかし、会場へのアクセスや昼食を食べる場所などがあいまいで、学校現場から不安の声が相次いでいます。
交野市の山本市長は先月、「市内の小中学校は、現時点で参加意向がない」と明らかにしたうえで、「学校単位で行かなくてもよい」との認識を示していました。
■アンケートに訪問を「希望しない」は存在せず
このアンケートの選択肢には、万博に訪問を「希望する」もしくは、「未定・検討中」のみで「希望しない」が存在しません。
アンケートの回答期限後の今月3日、交野市で「未定・検討中」を選択した学校に1通のメールが届きました。
■訪問希望の『催促か』学校にメールが届く
メールには、訪問希望の場合は7日までに連絡の催促に加え、「5月31日までに登録いただいた学校様を優先に割り付け致します」との記載がありました。
意向調査のはずが、参加すると回答した学校が優遇されるように見えます。
そして7日、来場希望を登録していない学校に対してさらに以下のような内容のメールが届いたのです。
7日のメールでは、3日付けのメールについて「誤った表現がありましたこと心よりお詫び申し上げます」と謝罪し、5月までに回答した学校を優先に割り付けるという文面は無くなっています。
■「参加をするまで永遠にメールが送られてくる」と交野市長『学校単位は止めるべき』と主張
これについて10日、改めて記者会見を開いた交野市の山本市長は「意向調査なんであくまでどれだけの人が利用するか見積もる調査のはずなのに、いつの間にやら申し込みに話がすり替えられていた。参加しないという選択肢がないので、参加をするというまで永遠にメールを送り続けられる。催促されるのはあまりにも理不尽だし強権的」と話し、怒りをあらわにしました。
山本市長は『参加しない』の選択肢を加えた意向調査をもう一度行うことや、学校単位の縛りを無くした希望参加にする考えを示しています。
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