高齢化が進み交通手段の確保が課題となる中、中古車販売などを手掛ける秋田市の企業が、電動車椅子や電動自転車の貸し出しサービスを始める。高齢者の移動手段として、自立した生活に役立ててもらうのが目的だ。
中古車販売などを手掛ける秋田市の「山二」が6月中旬に始めるのが、「電動車椅子」や「電動自転車」を高齢者に貸し出すサービス。
秋田県内では毎年、3000~4000人ほどの高齢者が運転免許を返納している一方、21万人以上の高齢者が免許を持っている(2023年12月末時点)。
山二 モビリティ事業部・千葉康之さん:
「どうしても秋田はまだ車が必要な地区。それが原因で免許返納ができない。こうしたものが一つの移動手段として認知されれば良いと思い、始めた」
貸し出すのは、近所の買い物などに利用できる「電動カート」や、登り坂での走行など介助をアシストしてくれる「電動車椅子」。約30リットルの容量のカゴを備えた電動アシスト付きの「四輪自転車」など8種類。貸し出し価格は、介護のレベルに応じて月々5000円からを予定している。
介護施設の職員:
「在宅で生活している人たちが坂道などを手伝う時に、サポートがあると楽だろうと思う」
免許不要で歩道を走ることができる電動車椅子「WHILL(ウィル)」は、1回の充電で約15キロ走行できる。
田口慧一記者:
「操作はジョイスティックのみでできる。4段階の最も早い速度で、人間が歩く速さと同じくらい。例えば広い店内での買い物などは楽にできるのではないか」
山二では電動車椅子の販売もしているが、高額な上、冬の間は利用機会が減るため、レンタルで必要な時期に少ない負担で活用してほしいとしている。
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