6月から値上がりする電気代。東京電力では、去年の6月に比べ、約20%の値上がりに…。そこで、「ちょっとの工夫で、もっと電気代が下がる節電テクニック」を、9人大家族のお宅で調査!エアコン、冷蔵庫、さらには100円グッズでの節電まで、今すぐできる“節電術”を紹介します。

9人家族で電気代1万5779円 まだまだできる節電ポイント

今、最も忙しい節電アドバイザーといわれる和田由貴さんとお邪魔したのは、愛知県豊田市に暮らす庄子さん一家。
トラック運転手の彰さん(38)と主婦のめぐみさん(34)、子どもは12歳、10歳、8歳、6歳、3歳、1歳、0歳の7人という、計9人の大家族です。

「楽しいけど大変!いろんな物が高くて、チョコのお菓子減らしてスナック菓子をなるべく入れるようにしたり」と物価高の折、節約を心がけ、食費は月8万円前後に抑えているというめぐみさん。

オール電化で9人家族ながらも、5月の電気代は1万5779円。これは一般的な4人家族とさほど変わらない水準ですが、6月からの電気代値上げが不安だと話します。
そこで、節電アドバイザーの和田さんが家の中をチェック。すると、まだまだ節電できるポイントがごっそり出てきたんです!

エアコンは「1℃下げる」よりも「風量強」が安い

家庭における電気の使用割合ベスト3は、▼1位:エアコン▼2位:照明▼3位:冷蔵庫。(※令和5年6月 経産省資源エネルギー庁データより)
この消費電力量1位のエアコン、ちょっとした使い方で、節電できるんです!

庄子家では、リビングや寝室、子どもの部屋など全部で5台設置しているそうで、取材した日の設定温度は、24.5℃。「子どもがすごく汗をかいていたので、一時的にエアコンの温度を下げた」とのこと。

ここに節電ポイントが!

一時的に部屋を涼しくしたい時、【設定温度を1℃下げる】 or 【風量を「強」にする】。どちらが節電になるのか…

午後1時から3時の2時間使用した場合で電気代を比較すると、
【設定温度1℃下げ】⇒約35円(消費電力1.13kWh)
【風量「強」】⇒約16円(消費電力0.52kWh)

※ダイキン工業HPより 電気代は31円/kWhにて算出
※公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 電力料金目安単価 31円/kWh[令和4年7月改定]より

一時的に部屋を涼しくしたい時は、風量を強くする方が断然安い!
設定温度を下げて空気を冷やすよりも、風を強くする方が電力がかからないため、電気代が約半分ですむんです!

節約アドバイザー 和田さん
「(設定温度を)1℃低くすると、消費電力が10%増える。設定温度は極力控えめにするのがいい」

扇風機を併用するのも重要なポイント。

エアコンの冷気が溜まりやすいのは、部屋の対角線上の床。そこに扇風機を置いて、人がいる場所に風を送ると部屋がむらなく涼しくなるといいます。

冷蔵庫の節電ができる“食材の配置法”

続いては、キッチンでできる節電術。
庄子家では、無駄遣いを防ぐため、1週間分の献立を考えて、週末に食材をまとめ買い。豚ミンチやバラ肉、鶏肉などの肉が16個パックに、6枚切り食パン7袋、卵は6パックで60個!などなど、買い物後の冷蔵庫はぎっしり詰め込み状態に。

ここに節電ポイントが!

それは、冷蔵庫の中にある、冷気の吹き出し口を塞がないように詰める、ということ。

節約アドバイザー 和田さん
「冷蔵庫の奥に、溝みたいな冷気の吹き出し口がある。そこを塞いでしまうと、冷気の循環が悪くなって余計に電気代がかかる」

さらに、冷蔵庫は中を冷やすために側面から放熱しているので、壁との隙間は5ミリ以上開ける事もポイントです。

庄子家のキッチンには節電ポイントが他にも。
▼「朝から夕方まで保温している」という炊飯器
⇒約10時間の保温で、炊飯1回分ほどの電気代に!

4時間以上保温する場合は、ご飯を小分け冷凍し、電子レンジで温めなおす方が電気代が抑えられます。

▼電気ポット
⇒ずっと保温にしておくと、電気代は1年間で約1万円!

これには、めぐみさんも「そんなにかかるんですか!」とビックリ。魔法瓶などで保温すればかなり電気代を削ることができます。

節電に使える!100円グッズ

また、100円グッズを使った節電術も!
9人大家族の庄子家では、ドライヤーの使用時間が長いとのこと。
そこで和田さんが推すのが、「ヘアドライ手袋」です。

タオル生地で出来ているこの手袋で髪を拭きながらドライヤーをかければ時間短縮に!電気代も髪へのダメージも減らせる優れモノだといいます。

さらに、100円グッズでお風呂の節電もできちゃいます!
「連続して入るようにしているけど、すぐにお湯が冷たくなって追い焚きの回数も増える」という庄子家。
追い焚き機能は1回あたり40円前後かかると言われているので、少しでも減らしたい!
そこで使えるのが100円グッズの「アルミの保温シート」です。

銀色の面を下にしてお湯の表面を覆うことで、空気に触れる面を減らし、蓋をするよりもお湯の温度が下がりにくくなるといいます。

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