長野県飯山市の長野木糠事業協同組合と関連会社の(株)ホクサンが27日付で事業を停止し自己破産を申請する準備に入ったことがわかりました。

民間の信用調査機関・帝国データバンクによりますと、長野木糠事業協同組合は1985年に設立されたブナシメジの培養基製造業者です。設立当初はブナシメジ生産者やキノコ資材販売業者などで構成される組合員向けにブナシメジの培地となるオガクズの共同仕入れを行っていました。

2006年にブナシメジの栽培を行う関連会社のホクサンを設立して以降は、同社向けにブナシメジ栽培に用いる培養基の瓶詰や殺菌、接種、仕込みなどを行っていました。

しかし2011年の東日本大震災以降、ブナシメジの流通量が減少。近年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で業務用の受注が落ち込み、主な得意先のホクサンの販路を小売りスーパー向けにシフトしましたが販売単価が低迷、長野木糠事業協同組合の受注単価も厳しくなっていました。

加えて資材価格や電気料金の高騰により収益が悪化したことから資金繰りがひっ迫、事業譲渡などによる私的整理も図りましたが事業継続を断念したということです。

負債額は長野木糠事業協同組合が約2億円、ホクサンが約1億円と見られています。

長野県内では今年に入り、キノコ生産の関連業者が経営に行き詰まるケースが相次いでいます。

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