JR西日本は乗客などから理不尽な迷惑行為「カスタマーハラスメント」への基本方針をまとめたと発表しました。
JR西日本は乗客からのクレームや言動のうち、社会通念上不相応なもので従業員の就業環境が害されるものについて「カスタマーハラスメント」と定義し、身体的・精神的攻撃や従業員の無断撮影やSNS等への投稿などを挙げています。
▼『土下座の要求』『無断撮影…SNSへの暴露』『何度も同じ説明を繰り返させる』
具体的には次のような事例などを挙げています
1. 身体的・精神的な攻撃:腕をつかむ、殴る、蹴る、物を投げつける暴力的行為セクハラに該当する言動、侮辱的、差別的な発言や人格否定につながる発言
2. 威圧的・脅迫的な言動:恫喝、罵声、暴言、土下座の要求等の言動、マスコミやSNS等への暴露や反社会的勢力とのつながりをほのめかした脅し
3. プライバシー侵害など:従業員を無断で撮影、録音、録画する行為、SNS等へ従業員の信用を棄損させる内容の投稿
4. 継続的、執拗な言動:要求の過度な繰り返しや、度重なる電話やメール等の連絡、何度も同じ説明をさせるなどして業務に支障を及ぼす行為など
▼カスハラと判断したら「対応中止」従業員への相談体制も構築の方針
JR西日本ではカスハラと判断される言動などが確認された場合は、従業員を守るため、サービスや商品の提供や乗客への対応を中止するということです。また悪質な場合や犯罪行為と判断した場合には、警察や弁護士等と連携し、法的措置も含めて厳正に対応するとしています。この方針はホテルや百貨店などJR西日本グループ全体で適用するということです。
24日に会見したJR西日本の長谷川一明社長は「実際私たち鉄道事業者はより良いサービスを提供し追及していかないといけない、そんな中で残念ながらカスハラが散見される状況があり、社員の安全安心、人権が保たれることがいいサービスを提供する上では必須と考えます」などと話しました。
今後、社内ではカスハラを受けた従業員への心身両面のケアや従業員が個別に弁護士へ相談できる体制も整えるとしています。
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