金の価格高騰の裏で、銀が注目されています。銀の価格は今月だけで15%も上昇し、令和の「シルバーラッシュ」ともいえる状況になっています。
■「銀」高騰 150万円以上購入した人も
金貨や銀貨を扱う都内の販売店です。
銀貨を購入 この記事の写真 銀貨を購入(50代)「(Q.どれを買う?)とりあえず、これを。この銀ですね。やっぱり人気もありますし、銀は持っていなかったんですよ。一応気になっていたので」
女性が購入したのは31.1グラム6370円の銀貨です。アメリカ製で表面には先住民の肖像が描かれています。
銀貨を購入(50代)「重さは結構ありますね。見た目よりも重たい」
「(Q.投資とか?)やっぱりお守りと安心感の一つかなと。資産の一つと思って(金と銀)両方持っていくのもいいかなとは思います」 金銀の貯金箱 美花葉さん
最近は金に比べてお手頃な銀を買い求める人が急増。店の売り上げも好調です。
金銀の貯金箱 美花葉さん「銀貨をお求めになる方がとても多いです。(きょうは)一人のお客様で70〜80枚お買い上げいただきました」
なかには一度に150万円以上の銀貨を購入した人もいます。
美花葉さん「銀貨を初めて購入されるお客様が増えてきている。学生さんだったり主婦の方とか」
次のページは
■手軽さも魅力 金の約75分の1の価格■手軽さも魅力 金の約75分の1の価格
過去5年間の銀の小売価格銀価格は4年前、1グラム58円ほどでしたが、今年3月にはおよそ120円と、5年で2倍以上になっています。
今月だけで15%以上↑さらに今月に入ってからは一気に15%以上も値を上げ、23日は1グラムおよそ174円の高値を付けました。なぜ今、銀の価格が上がっているのでしょうか。
日本貴金属マーケット協会池水雄一代表理事
「ゴールドは歴史的高値をずっと更新しているんですけど、シルバーはそれに対してずっと出遅れ感が強かったんですね。ようやくその状況に今、投資家が注目してきて、それでシルバーが今ようやく買われ始めているなと」
ウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの衝突といった情勢不安で、“安全資産”の需要が高まっているなか、金と同じように銀の価値も上がっているというのです。
手軽さも魅力投資目的で購入する人にとっては、その手軽さも魅力です。
金1グラム1万3266円に対して、銀は174円。およそ75分の1の価格です。そのうえ…。
池水代表理事「中国はここ数年、経済の調子が良くなかった。4月に入ってから世界一の需要国が持ち直してきているので(銀の)需要がこれからどんどん増えていく」
中国が力を入れる電気自動車や太陽光パネルなど工業用の需要が増えたことで、さらに価値が上がったといいます。
次のページは
■買い取り1.5倍 銀の持ち込み増加■買い取り1.5倍 銀の持ち込み増加
銀の持ち込み増加アクセサリーの買い取りを行う店にも銀の持ち込みが増えています。
なんぼや 銀座本店繰菅優美子店長
「シルバーです」 客
「シルバーって価値あるの?」 繰菅店長
「価値ありますよ!こちら金額が200円でございます」 客
「メッキだと思ってた。ネックレスの方がなくなっちゃったんですよ、プラチナの。これも数字になるとは思わなかった。よかったです」 銀のパーツが200円に
価値がないと思っていた、壊れたネックレスの小さな銀のパーツが200円で買い取られました。
なんぼや 銀座本店 繰菅優美子店長 繰菅店長「2024年1月以降、銀の買い取り成約数は毎月、右肩上がりで1.5倍ずつ上回っております。今、銀製品をもし持っていたら絶対高く売れると思うので、持ち込みいただければと思います」
変色して黒くなったシルバーアクセサリーも買い取ってもらえるということです。
次のページは
■銀歯も…リサイクル会社「1.5倍くらいの量に」■銀歯も…リサイクル会社「1.5倍くらいの量に」
銀の価格が上がったことで、こんな影響もあるといいます。
送られてくる量1.5倍 銀リサイクル「芦屋銀馬車」新崎哲雄代表
「今まで銀歯が売れるものと思っていなかった方も送って来られていますので、1.5倍くらいの量にはなっておりますね」
銀歯を歯科医や個人などから買取し、リサイクルを行っている会社です。
不純物を取り除く 新崎代表「不純物を焼ききって次の工程に流す準備ですね」 銀の延べ棒
不純物を取り除き液体状にします。冷ますと、使用済みの銀歯が「銀の延べ棒」に生まれ変わりました。
銀のインゴット銀歯のほか、銀食器や銀のトロフィーなどの回収リサイクルも行っていて、“銀のインゴット”にして販売もしています。
爆発的に売れている 新崎代表「爆発的に売れてまして、銀を買われる方が増えていますので、店頭で在庫がないっていう状況がこれから増えていくんじゃないかなと思います」
(「グッド!モーニング」2024年5月24日放送分より)
この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。